オンガク

【90年代】邦楽アルバム私的名盤100枚レビュー【00年代】 中編 (修正版)

投稿日:2016年11月27日 更新日:

nikol

というわけで、前回に引き続き邦楽アルバム私的名盤100の後半50枚行きたいと思いますが、前回やたら長くなっちゃったので今回は25枚にしときます。いつまで書いても終わらないので。

前回→【90年代】邦楽アルバム私的名盤100枚レビュー【00年代】 前編

単純に僕がこういう音楽を聴いてきましたってだけのお話なんですけども、同年代の方の琴線に触れるものがあればこれ幸いと思う次第でありんす。

ベスト盤とか平気で入れるスタンス。

大体90年代まん中から00年代頭ぐらいのものが多くなりそうです。

邦楽メインで聴いてた頃は資金力のない年頃だったので、大した量聴いてないんだなってのがわかってしまった。

じゃあ51枚目からね。

 

V.A  「PUNCH THE MONKEY 3」 (2000)
 アニメ「ルパン三世」の楽曲を使ったリミックス集第三段。フロア仕様のルパン三世。 
3枚の中で最初に聴いたのがこれだったので思い出深い。まあどれに何が入ってるのかあまり思い出せないけど。
パッケージデザインはどれも旧ルパン(ファースト)の素材使ってるけど、楽曲は新ルパンのものも多いです。
パースリ(ピンク)は無いです。
いやあ今見ても豪華なメンツ。小西康陽、田島貴男、MURO、横山剣etc…。ダンス☆マンて懐かしいですね。ラブマシーン以外のイメージ無いですけど。
この当時古いアニメの楽曲をリミックスするのが流行ってたんですよね。アニメタルからの流れだね。昭和中後期のアニメ楽曲の再評価にも繋がったように思う。
「SUPER HERO」がお気に入り。山田康雄のオフレコ声はどっから持ってきたんだろう。
あと、意図がよくわからないけどジャケットはThe Whoの3rd「Sell out」のパロディです。よくわからん。
配信なし

 

hide with spread beaver  「ja,zoo」 (1998)

 元X JAPANのギタリストhideのソロプロジェクト唯一のオリジナルアルバムにして遺作。
追悼盤的な要素が強くてどうしても明るいイメージがない。僕はXにもhideにも思い入れの無いただ流行に流されて買った層ですけど。この時期に買ったものは大体そんなのばっか。
未完成だった素材を集めてスタッフがどうにか形にした一枚なので、あーだこーだ言うのは野暮なんでございましょう。シングルが全部入ってるのでお得、ぐらいの感覚だったな。

最近発売された「子ギャル」は元はこのアルバムの為に作られる予定だったらしいね。

「Hurry Go Round」が好きです。
ジャケがダサくてもったいない。

HURRY GO ROUND
hide with Spread Beaver

 

X JAPAN  「DAHLIA」 (1996)

 前述の通り、Xに思い入れの無い僕ですけどこれは好きです。「Dahlia」と「Rusty Nail」が。っていかにもX知らないやつのパターンだな。
後から聴いたBlue BloodやJealousyよりはこっちの方が好み。唯一のリアルタイムで聴いたX。
これって発表当時すでにほとんどの曲が世に出てたんだよね。新鮮味とか全然無かったんでしょうね多分。知らないけど。
今回通して聴いてみたけど、何というかメタルというジャンルではない多様性があって、孤高の存在だなと。あ、シンフォニックメタルって言うんですか。メタルとか全然知らない。
ルーツとして根底にクラシックがあるからなのかわかんないけど、破壊的なイメージからは随分と乖離した美しさがある。当時の僕はラウドなものしか耳に出来なかったんだけども。

Rusty Nail
X JAPAN

 

MOON CHILD  「My Little Red Book」 (1997)

 あら懐かしい。このあたりの感じが絶妙に懐かしい感じします。
ポストミスチルなんて言われてたり、ドラマのタイアップでヒットした「Escape」なんかで期待は高かったのに、これ以降どうにも売れず、このアルバムの二年後には解散してたりする。
一説にはシングル曲ごとのイメージにバラつきがあって固定客を確保できなかったとかなんとか言われてたな。
で、このアルバムにはシングルが4曲入ってるんだけど確かにそうかもと思う節はある。
売れた「Escape」が本来のバンドが持つ方向性とはちょっと違ったのが痛かったのかもしれない。カッコいいけどね。カラオケで入れると同世代からはおおむね好評。

当時自分の中では微妙な評価だった「アネモネ」が好きです。

ESCAPE
MOON CHILD

 

Radio Caroline 「Dead Groovy Action」 (2004)

 元ギョガンレンズのパッチ、元TMGEのウエノ、元ニートビーツの楠部の3人による3ピースガレージロックバンドの1st。
どことなく地味な印象を受けるんだけど、音はイメージ通りのローファイな感じで文句なくかっこいいです。
個人的にはパッチのボーカルのクセが強すぎる気がしてちょっともったいない感じなんだけど。
あと歌詞が割とダメかもしれない。ガレージは歌詞なんてどうでもいいと思いがちなんだけど、やっぱり世界観を構築するに足る言語センスというのは重要なんだとこれ聴くたびに思う。いや、音は好きなんだよこれ。
パッケージデザインが表裏ともにジャズっぽい感じ(ブルーノート風)で良い。
ちなみにRADIO CAROLINEてのは60年代のイギリスに存在した海賊放送局ですね。

Dead Groovy Action
Radio Caroline

 

SUPER BUTTER DOG 「ラ」 (2002)

 今をときめく、レキシの池田貴史やハナレグミの永積タカシが在籍していたジャパニーズファンクバンド。
動いてるとこ見ると永積がスライに見えてしょうがない。歌い方とか意識してると思うんだけどな。スライのライブ動画なんてウッドストック(映画)ぐらいでしか知らんけど。
初めて見た時、池田、永積のビジュアルは井上三太の世界だなあと思った次第。
んで、本作はライブ盤。だからタイトルが「ラ」なわけですね多分。
アッパーな「コミュニケーションブレイクダンス」「FUNKYウーロン茶」泣き「サヨナラCOLOR」など。
「レイニーウェイ」入ってないんだな。

 

インビシブルマンズデスベッド 「寄生虫」 (2005)

 現HEREの尾形回帰が以前に組んでいたバンド。これはその2枚目(だったはず)。
今から10年ぐらい前、mf247っていうインディーズバンドの紹介サイトみたいなのがあって、いくつか見つけたバンドのうちで一番耳に残ったのがこのインビシ。
音だけの情報だったので、マジなのかボケなのかわからない不思議な体験でした。楽器の音が独特でかっこいんだよね。特にギター。たたみ掛けるような言葉の洪水とギリギリなテンションのボーカルがなんだか日本文学してると思う。文系ロックというとちょっと毛色が違うけど。猟奇的だし。
尾形回帰はジムモリソンと三島由紀夫に影響受けてるそうな。さもありなん。
「君の性癖僕は愛せる」など独特で記憶に残るフレーズが何とも個性的でいいね。
ところで何でインビ「シ」ブルなんだろ。教えてデスベッド。

君の性癖とあの感触
インビシブルマンズデスベッド

 

hal 「ブルー」 (2001)

 AMの深夜放送でかかる推薦曲って右の耳から左な耳の人多いと思うんだけれど、当時(15年ぐらい前)はそれなりに貴重な情報源だったのですよ。少なくとも自分にとってはね。
でこれはそれで知ったわけです。TBSの深夜放送(アップス)内でかかってた。
「オートバイ」って曲がすごく良くて、それ目当てでアルバム買ったんだけど他はそうでもなかったね。
で、「オートバイ」を書いたのが丸木戸貞夫って人なんだけど、実はサニーデイの曽我部恵一なのね。随分後から知って妙に納得したんだけど。
他に向井秀徳(ナンバガ)提供曲とか何だか豪華なゲストですね。hal本人の情報は調べてもさっぱりでてきませんけど。

 

THE NEAT BEATS 「GOLDEN GOODIES」 (2002)

 滅茶苦茶かっこいいので聴くべき
純度100%?のマージービートバンド、ニートビーツのメジャーデビュー盤。
インディー期のを二枚ぐらい聴いて虜になりましたね。あ、多分「Everybody Need!」の方が回数聴いたかもしれない。
メジャー前はほとんどが英語詞だったような気がするんだけど、今回は半分ぐらいの曲タイトルが日本語です。
詳しいことはわかんないけど、なんでステレオなんだろ。こういうのってモノラル優勢なイメージ。(偏見)
2002年のライジング・サン・ロック・フェスティバルで見た時、前のほうの客がみんな踊ってて笑った記憶。

昔車上荒らしされて盗まれたなこれ。

Hamburg Twist
ザ・ニートビーツ

 

GOING STEADY 「さくらの唄」 (2001)

 青春パンクど真ん中。これはもう一種のトラウマになってる。そう、こういうの大好きだったんだよな昔の俺は。
まあ、なんてことないメロコアバンドの一つでブルーハーツになりたくてしょうがない愛みたいなのは感じる。なんか聴いたことあるようなメロだな、とか女にもてないアピールだとかそういうのも肯定的に捉えて楽しかったわけです。フック的なギミック多くて今思うとアイドルみたいだな。
音楽的には一応パンクの文脈ですけど、世の中に発信したいメッセージが内省的で超個人的なのは何とも日本人的ですよねって。
ちなみにタイトルは安達哲の同名漫画からの引用だと勝手に思ってる。多分あってる。
手書きの歌詞カードが今見ると少々キツいです。
まも~って~あげ~たい~(ユーミン)。

銀河鉄道の夜
GOING STEADY

 

V.A 「喫茶ロックnow」 (2002)

 喫茶ロックってなんじゃいって話なんだけど、「喫茶店でかかってるような音楽」ではなく「喫茶店て単語からイメージされる世界観を持った音楽」だそうである。当時何かに書いてるの見た。ニューミュージックとかシティポップスとかそういった雰囲気を纏った音楽ってことだね。簡単に言うとサニーデイサービスの「珈琲と恋愛」みたいなの。
21世紀始まって間もない頃は妙に昭和的な価値観を提示したものが多かったように記憶してるけど、これもその一つだと捉えてる。近年のカフェブームが興る前の2000年ごろって喫茶店て響きに異物感があったような気がする。地方民だからかもしれないけど。余談。
キリンジ、空気公団、マーマレードラグ、クラムボン、くるり、なんかが参加してる。今聴いてもなかなか良質なコンピだと思いますよ。甘いエスプレッソのお供に。
すぐ半年後ぐらいに第二集が出てたようです。そっちは未聴。

 

Seagull Screaming Kiss Her Kiss Her  「Future or No Future」 (2001)

 名前長っげ。
90年代のオルタナティブロック界隈で最も尖がってたことやってたんじゃないかと言われるシーガルのラストアルバム。
とは言え正直そういうのよくわからない。これと「17」しか聴いたこと無くてどうにもピンと来ない。
元々このユニット(?)の骨であるところのノイジーなギターサウンドに対してあまり関心が無いのでしょうがない。僕はソニックユースを通っていないので。
だけどもこれに収録されてる「Lullaby」が好きすぎて結構聴いてた。わかりやすい歌モノしか聴けないようです。
「Lullaby」はPVのアンニュイな雰囲気が良くてね。なんか生々しいエロスがあってね。そういうのに弱いです。
こういったわかりやすい曲もっと作って欲しかったなって思うのは少数派なのかな。「The end of shite」みたいなのとかさ。

LULLABY
SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HER

 

MALICE MIZER 「Merveilles」 (1998)

 ビジュアル系バンド四天王の一角、マリスミゼルのガクトがいた頃のやつ。ヌルい自分にはマリスミゼルはこの時のイメージしかない。なぜか「再会の血と薔薇」のアナログ盤持ってるけど(ハードオフで大量に投げ売りされてた)。
結局自分は歌謡曲が好きなんだなってのはこれ聴いても思う。
特に必要以上の意味を持たずに派手なメイクをしていただけで付いた「ビジュアル系」と呼称されるその群れの中にあって、カッチリと世界が確立されていている、世界観から逆算して作られたスタイルを持っていたのってマリスぐらいなんじゃないのかって思う。
オルボワール聴くとロマサガ思い出す僕です。

配信なし

 

BOOWY 「THIS BOOWY」 (1998)

 ボウイに触れたのは多分このベスト盤が出た時だったと思う。
僕はもちろん当然の様にGLAYの後に知ったわけです。TMGEの後にルースターズやヘッドコーツを知るようなもんです。90年代は既成文化の拡大再生産の時代だったんだなあって。サンプリングとリサイクルの時代。
とりあえず代表曲が勢揃いなので入門用に最適。なのかな。
「MARIONETTE」「JUSTY」「CLOUDY HEART」あたりが好き。ベタだな。
「ライブハウス武道館へようこそ」も聴けるぞ。←かっこよくはなかった。
スナックで「ONLY YOU」歌うと必ず合いの手入れてくるやつがいる。いいけど。

JUSTY
BOØWY

 

BUDDHA BRAND 「病める無限のブッダの世界」 (2000)
 ブッダブランドのベスト盤。この見た目から溢れるマッチョイズム(オラオラ感)がどうにも苦手で、日本語ヒップホップとは距離を置いていたんだけれど、これはよく聴いてた。
というのも本作には未発表だったインスト曲が大量に収録されていて、そればっか聴いてたね。
ヒップホップ特有の攻撃的で批判的なマインドとは相容れないものの、作りこまれたトラックのカッコよさにやられちゃってどんどんハマっていきました。
2分半のインスト一曲作るのに何百曲も聴いたとか(ホントかどうかは知らない)言っててちょっと見方が変わったよね。
中学の時隣の席のコギャル()の子から「ブッダチョ→いいから聴け」って言われたのでさんぴんとかが盛り上がってた頃は聴かなかったんだけどね。
配信なし

 

PUFFY  「JET CD」 (1998)

 パフィーの2nd。世間的には一番メディア露出が多かった時期で、やっぱパフィーっていったらこの時の印象が強い。んですけどどうなんですかね。アメリカで売れてるって話もちらっと聞いたことあるけどよく知らない。
シングルが5曲も入ってるなんて今じゃハズレ感しかないんだけど、当時は嬉しかったんだよ。お得だってね。
当時はまあシングル曲を聴く為に買ってそれ以上の価値を感じてなかったんだけども、古い洋楽ロックを一通り聴いた後で本作を耳にすると発見が沢山あって凄く面白かったりする。
初っ端の「ジェット警察」聴いて笑いが出る。ああ、これTHE WHOのパロディだったんだ。続く「これが私の~」なんてモロにビートルズだし(サビ前だけWHOのピンボールの魔術師)。他にも随所に小ネタが埋められている。
草野マサムネとか奥井香とかトータス松本とかが参加してるけど話すこと無いんで割愛。
子供の頃はボーカルしか聴いてなかったんだな。

 

川本真琴  「川本真琴」 (1997)

 川本真琴の1st。なんつっても個人的には1stシングル「愛の才能」のインパクトが半端じゃなかった。でもアルバム通して聴くとハッキリ浮いてる。そりゃそうだ。愛の才能は完全に岡村靖幸の曲なんだもん。
「愛の才能」は女子高生という響きがどうしようもなく猥雑で背徳なものに聴こえた当時の感覚が言葉の節々に漂っていて、耳にする度僕は血の巡る想いを抱くのです。
他にはヒットシングル「DNA」「1/2」やファンに人気のある「やきそばパン」収録。正直あんまりピンときませんが。
1stシングルが岡村にプロデュースされたのは幸か不幸か。シンガーソングライターとしては後者だよね。大好きだけどね。

オリジナルの配信なし

 

COCCO 「クムイウタ」 (1998)

 僕らの世代の「病んでるやつが聴いてる」的なもの。ってのは偏見でちゃんと聴くとそうでもない。でもやっぱりそうかもしれない。
しっかり骨太で繊細かつ美しい音と、不意に驚かされるようなエグみのある詩が作る独特の世界は、必要以上に自分と重ねる人たちが出てくるのもわかる感じ。
本当に暗かった1stから随分とインタラクティブ出来るようになったなって印象。
どの曲もアレンジがいい。かなり凝った造りだよねこれ。
退廃的な「Rose Letter」や涙腺刺激系な「Raining」が好き。
「強く儚い者たち」の雨上がりに急に視界が広がる様な感じが何とも心地よくてリピートしてしまう。
こっこも日本語なのにどこか無国籍な佇まいを感じさせる詩を書く人だと思うんだよね。そしてそういう人が僕は好きです。

 

元ちとせ 「ハイヌミカゼ」  (2002)

 西洋にかぶれずスピリチュアルな雰囲気を纏うには沖縄を通るしかないのかもしれない。
その分なんだかえらく俗世間から乖離したイメージがある。
邦楽(産業音楽)ってやたらボーカルばっか前に出す録り方してるっていう持論があんですけど、本作はボーカルを前に置くことの正しさが見えるというかとにかく声を聴けよっていう感じがする。
ライジングサンで直に目にした時なんだか神々しく映ったものです。
やっぱ沖縄は時間の流れ方が違うよなあ。

ワダツミの木
元ちとせ

 

CRAZY KEN BAND 「PUNCH! PUNCH! PUNCH!」 (1998)

 CKBの1stです。この胡散臭くてワルそうで下品なィヨコハマなセンス。イーネ!
ふいにラジオから流れてきた「葉山ツイスト」にまんまと心掴まれてしまったのです。その時聴いたのは1st収録じゃない小西康陽リミックスのほうなんですけども(そっちは「肉体関係」ってのに入ってる)
葉山ツイストは多分横山剣言うところの「不良青年活動」をしていた頃を歌っているので昭和50年代が舞台なんだろうけども、それよりもう少し古い時代、1950年代っぽいイメージがある。太陽族的なね。
キャリアが長いからなのか1stにしてもう大体の引き出しを開けて見せてるように感じる。GS、歌謡曲、ファンク、AOR等。
「右手のあいつ」みたいな和製ファンク好きです。

葉山ツイスト
クレイジーケンバンド

 

真島昌利  「夏のぬけがら」 (1989)
 ギター一本で走り続ける男、真島昌利のブルーハーツ在籍時に発表したソロアルバム。
ブルーハーツでの真島曲、特に真島がボーカルをとっているブルースロック調の曲「チェインギャング」や「ラインを超えて」が好きなので自然と手が伸びた一枚。
しかし本作はがらりとイメージの違う非常にメランコリックでナイーブな一枚。スローなバラード曲が大半を占める。
パンクバンドのギタリストとしてのギラギラした印象はなりを潜め、どこか哀しげな眼をたたえた少年を思わせる感傷的な景色が眼前に広がる。
真島ソロはこれまでに4枚あり、それぞれが四季をモチーフにしている。本作はもちろん夏。
「さよならビリー・ザ・キッド」「アンダルシアに憧れて」がお気に入り。
配信なし

 

キセル 「近未来」 (2002)
 あ、発売日が俺のハタチの誕生日だ。
キセルって何?無賃乗車?
先行シングル「渚の国」が良かったので手に取ったのでした。
近未来と謳いつつもノスタルジックでふわふわとした印象を受ける。「遠い昔は未来によく似てる」(近未来)ってことだね。
打ち込み主体でリヴァーブががったボワンボワンな音が不思議な懐かしさを感じさせる。
喫茶ロックの最右翼とか言われてるの見たけど、どっちかっていうと左よりだと思うんですけど。アレンジ的な意味で。
「渚の国」は白い夏って雰囲気がたまんないです。
あと「雪の降る頃」がすげえいい。
配信なし

 

怒髪天 「マン・イズ・ヘヴィ」 (2001)

 「白石のバカ兄弟」の兄貴の方のバンドこと怒髪天がインディー期に出したミニアルバム。初めて聴いた怒髪天がこれだったので思い入れは多少ある。当時既に15年選手だったなんて全然知らんかったね。
ここ5年くらいでなんか売れっ子になったみたいですけど、15年前のこれ聴いても全然変わって無くて笑ってしまう。
ドカドカうるさい「トーキョー・サイコ」が好き。
札幌駅裏8号倉庫に出てたって思うとそのキャリアの長さにちょっと驚く。世代でいうとブルーハーツと同期ぐらいだからね。

 

ROSSO 「BIRD」 (2002)
 チバ、照井、マサトの3ピース王道ロックバンド。
期間限定の企画モノっぽい印象あったけど後に復活してたらしい(聴いてない)。
この頃TMGEもグダってたし、BJCも既に無かったしって感じだったのでそりゃあ飛びつくわけですよね。
リズム隊が違えば音の印象も違うってことで確かにTMGEではないんだけど、結局チバが書いてチバが歌うので新鮮な印象はあんまりない。まあでもわかりやすくカッコいいので文句ないですけど。
がなり声で女言葉使う「カリプソベイベー」、7分もある「星のメロディー」、そしてリード曲「シャロン」がお気に入り。
全体的に一曲あたりの時間が長くて、どの曲も楽器の音をちゃんとを聴かせようと意識してるように思う。
近所にあるおばさんっぽい美容院「シャロン」の前を通る度にこれ思い出す。

 

デキシード・ザ・エモンズ 「S,P&Y」 (1999)

 GS~ブリティッシュ・インベイジョンあたりをうろうろしてた初期をまず好きになって、ここに辿り着いた。
これ名盤だと思うんだけど、上手く良さを伝えられない。
60年代っぽい音って一言で片づけちゃいけないぐらいマニアックに60年代の再現やってる。
このくぐもった音(特にドラム)は何だろう。どうやってんだ。楽器の音だけ聴いてたら1968年に作られたアルバムだって言っても通用するんじゃないかって気がする。確か真空管アンプ使ってんだよね。こんなに違うものなのかはわからんけど。
この薄ぼんやりとした白昼夢の様なサイケサウンドが中期ビートルズ的な匂いを感じさせてたまらない。
Sgt.Pepper~の影響下に作られた当時の作品っぽい雰囲気があると思うんだよね。
2002年ごろライブ行ったら客が女の子ばっかだった記憶。

太陽の微笑
デキシード・ザ・エモンズ

 

 

ここまでで75枚。

めっちゃ時間かかりました。反省。
ではまたいつか。

続き→【90年代】邦楽アルバム私的名盤100枚レビュー【00年代】 後編

 

 

-オンガク
-,

執筆者:

関連記事

夏に聴きたい、私的プレイリスト12曲 90年代J-POPヒット曲編

R30だよ、全員集合。 今聴くと懐かしくもちょっぴり恥ずかしいかもしれないあの夏の記憶。 90年代(中盤~後半)のJ-POPチャート上位を彩った曲たちを、動画を添えてお送りいたします。 特に好きでも無 …

【90年代】邦楽アルバム私的名盤100枚レビュー【00年代】 前編

たまには長い記事を書こうと思うわけです。 1982年生まれの僕が、これまでの人生の中でよく聴いたなと思うものを100枚挙げてみました。 そこまで音楽に造詣が深いわけでもないので、割とメジャーなものばか …

【エビ中】私立恵比寿中学 名曲集①  9人時代編【~2014年】

すごく飽きっぽい僕が未だに愛してやまないアイドルグループ私立恵比寿中学の楽曲について、個人的に好きなものを挙げつつだらだら語る企画。 今回はインディーズ期からメジャーデビューを経て2014年4月にメン …

no image

オーセンティックとは本物って意味だ

札幌も桜が散り始め、初夏の陽気を帯びてきました。外出てないけど。 なんだかスカを聴きたい気分。 スカとは、1950年代のアメリカのニューオーリンズジャズやR&Bの影響下にあるジャマイカ音楽のことで、1 …

乗るなら今しかねえ!札幌発アイドルグループ「ミルクス」をチェックしろ!

 去る7月12日。この日は札幌の夏の風物詩である「さっぽろ市民音楽祭」が催されていた。「さっぽろ市民音楽祭」は札幌中心部のさらにど真ん中を歩行者天国化して行われる無料野外フェスである。 今年で第41回 …


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)