時代はめぐり繰り返す、とファッションの世界なんかではよく言われるわけですけども、工業デザインのトレンドにもそれはあらわれていて、自動車のデザインも丸っこいものと角張ったものが交互に流行る印象があります。
その中でも80年代に主流だったバッキバキのカックカクに角張ったデザインは、衝突安全性や居住空間重視の現代ではなかなかお目にかかれないものだと思います。
自分が幼少の頃は巷にあふれていたはずなのに、免許を取得する頃にはすっかり街中から消えてしまった憧れの車たち。
今回はデザイン重視で選んだ80年代のスクエアで直線的なスタイルを持つ名車についてだらだら書く企画。
画像は全てgoogleで拾ったものです。
6代目スカイラインのトップグレード。4気筒なのでGTRという名前は使わずRSというグレード名になってる。
GT-Rは89年のR32型までお預け。
画像は前期型で一般的にはグリルレスの「鉄仮面」と呼ばれる後期型の方がメジャーなのかもしれない。前期型の方が好き。
個人的に、父親が新車で買って25年以上乗っていた車なので思い入れは深いです。シフトノブの位置がちょっと変だったな。
XXとして2代目に当たるモデル。セリカの上位車種であり、後のスープラであります。よろしくメカドックでおなじみ。
70スープラよりXXの方がカッコイイと思ってる。80年代はリトラライト全盛期でもあります。
当時スカイラインRSと覇権争いをしていたモデルだけど、こっちは2800㏄の大排気量だったりする。
北米市場を強く意識したマッチョなデザインが良いです。
映画キャノンボール2でジャッキー・チェンが乗ってたやつです。観たことないけど。
三菱特有のエグみの強いデザインはそのままGTO(1990)に引き継がれるのでした。
漫画「SS」でジャッキーが乗ってるやつ。
CR-Xとしては2代目となる、通称サイバーと呼ばれるモデル。
3代目シビック(ワンダーシビック)の兄弟車バラードの派生車種の2代目(わけわからん)。
このスパッと切り落としたようなリアデザインが大好きです。
昔めちゃくちゃ欲しかったなあ。
フェアレディZとしては3代目にあたるいわゆる31型。
ZっつったらS30かバカ売れしたZ32がやっぱり印象強くて、なんだか影の薄い31ですけど、この80年代にしか出せないデザインが今見るととても良いのです。
S30から3代にわたってキープコンセプトを続けてきたZだけど、このモデルで廉価なスポーツカーというものを捨てている。
リアオーバーハングがえらい長くてホイルベースが短いのも独特な味。スパルタンなZはここまで。
初代MR2です。いわゆるAWってやつ。
トヨタの型名は最初のアルファベットがエンジンを表しているので、4A型詰んでるのでAW、二代目は3S詰んでるのでSWです。
ホンダNSXが出るまでは国産唯一のミッドシップ車だったみたいです。
日産もショーモデルでMID4っての出してたんだけど市販されなかったのだそうで。
ガンダムのコアファイターみたいなリアまわりのデザインが好きです。
マイナー車。だと思う。どうかな。
パルサーのクーペ版です。見どころは何といってもこのゼッペキなリアガラスの角度ですよ。
国産車離れしたスタイルだなー。実車を目にしたことはないです。
このモデルからFFになった4代目セリカ。初代は別として2代目3代目がクセの強いデザインで、今見てもあんまりカッコイイとは思えないんだけど、この型(ST16X)以降は好きです。
前述のセリカXX(スープラ)が出たことでセリカの権威は以前よりぐっと落ちるんだけど、小型スポーツとしては魅力的だと思います。
最上級グレードのGT-FOURはバブル期にブイブイ言わせてたホイチョイ制作の「私をスキーに連れてって」で出てきたやつですね。四駆とは言え車高落としたクーペで雪山行くのは自殺行為では…。
昔ST202に乗っていたのでセリカ贔屓な僕です。
KP61型スターレット。スターレットとしては2代目にあたり最後の後輪駆動モデルです。
1978年に登場したこともあって前期型は前時代的な丸目ライト。中期型以降は画像の角目になる。
こういうミニマムなホットハッチが大好きなのですごく欲しかったんだけれど、当然免許取った頃にはマトモなタマは残ってなかったです。
5代目ファミリア。BD型というやつ。当時めちゃくちゃ売れたらしいです。同世代のサニーが露骨に真似するぐらい。
大学の先輩がボロボロのを乗っていたので思い出深いです。手動チョークだったなあ。
個人的にファミリアの中ではこれと7代目のBG型が好きです。
ランサーターボ。ランタボってやつです。
ファミリーカーのホットバージョンなのでおとなしめのスタイルではあるんだけど、欧州車っぽい雰囲気がオシャレでたまらない。
羊の皮を被った狼的な佇まいがシブいですね。
4代目シビック。通称グランドシビックというもの。サイズは小さいながらもボンネットが低いことも相まってワイド感があるね。
ホンダはマン・マキシマム・メカ・ミニマム(MM思想)っていうデザインコンセプトを持っていて、特にその思想が色濃いこのモデルはノーマルでもワイド&ローな雰囲気がある。
これは未だに欲しいです。メカとかさっぱりわからないので古い車に乗る勇気はないですけど。
シルビアといえばS13型が非常に有名なんですけども、これはその1つ前の型にあたるS12であります。
パッと見、AE86トレノに見えなくもないスタイルだけど発売はほぼ同時期なので後追いではない(多分)。
前期型トップグレードにはスカイラインRSと同じFJ20ターボ(190ps)を搭載してたり、歴代でもかなりスパルタンなモデル。
イタリア車のイズムを強く感じさせるデザインはジウジアーロによるもの。
現在はトラックやバスなどの商用車の製造メーカーであるいすゞも、80年代までは乗用車で最先端をいっていたのだ。
ロングノーズでリアオーバーハングの短いスタイルは、同時代のモデルの中でもひときわ目を引く存在だったんじゃないでしょうか。
ちなみに輸出名はimpulse(インパルス)。ピアッツァは広場って意味かな。英語読みでピアザ。サンピアザ(新札幌)。
ファミリーカーであるカリーナのホットバージョン。同世代のセリカとコンポーネントを共有する。
とどのつまりセリカセダンだね。クーペもあるけど。初代カムリの兄弟車だけどこっちのほうがかっこいいです。
こういうおとなしめのスタイルの中に牙が見えるようなデザインが好きです。
いわゆるFRジェミニ。「街の遊撃手」のコピーで有名なやつじゃない方。
70年代の設計だけど意匠を変えながら80年代後半まで生産していたものです。
いすゞの車は日本車っぽくないデザインが魅力だなあ。90年代に入るとOEMばっかりになって魅力が亡くなってしまうのが哀しい。
ということで16台でした。
積載性と室内空間、衝突安全性や燃費なんか気にしてない時代の車はやっぱりかっこいい。
ロマンを固めた四角い箱は記憶の中で永遠に輝き続けます。
80年代の特に前半の車というのは、バブル期の新車買い換えが加速した時期にどんどんスクラップにされていったようで、2000年ぐらいの時期でもすでに現存数が少なく、現在手に入れることは容易ではありません。
ちょっと前にスクラップ・インセンティブって制度のせいでまだまだ乗れる車が潰されていったのと同じですね。K11マーチ程度の古さの車が中古車市場に全然無いっていうんだから驚くものです。
どうしても古いものばかりに魅力を感じるタイプの人間には辛い時代だなと思っております。
実車が買えないならせめてプラモデルで…。
みたいなことたまに考えるんだけど、カーモデルは作るのがなかなか大変です。
塗装できる環境じゃないし…。接着剤の匂いとか気になっちゃう。
と思ったら、今は接着剤も塗装もいらないカーモデルが出てるんですね。
アオシマから出てる、ザ・スナップキットというシリーズです。
ミニ四駆なみの作りやすさで見栄えが良いのでおすすめです。
なぜかシャコタン仕様で組めたりします。
価格も1,500円ぐらいで手ごろ。
惜しいのは商品ラインナップに80年代の車種が無いという点ですかね…。
四角いやつなら現行ジムニーはあるみたいですけど。
旧車はハコスカ、S30、2000GT等がでてますね。
ではまた。