今回はDIYでカブをカスタムしたことについてだらだら語る回です。
ボバーとかチョッパーって呼ばれるストリート仕様にカスタムされたスーパーカブに憧れて、実家で眠ってた鉄屑を切ったりはったりした記録です。
ちなみにここで言うDIYとはどうなっても・いいから・やってみるの意味。
ことの初めは2013年の春ごろ。会社の同僚が最近原付にハマってるという話を聞いたことに端を発する。
そういえば高校の時に乗ってたものが実家の物置にあるなあと思い出し、久しぶりに転がしてみるかとサルベージ。
それがこれ。
ホンダ MD50
いわゆる郵政カブと言われるものです。
カブと言いつつもスーパーカブとの共有部品はほとんど無い専用設計。
前後輪ともに小回りの利く14インチを履き、フロントフォークはカブのアイデンティティであるボトムリンク式ではなく一般的なテレスコピックを採用している。
ハンドルも一体式ではなくバーハンドル仕様でありウィンカースイッチも上下式ではなく左右に切り替える独自のもの。
燃料タンクは5リッターの大容量タイプで、見た目にも大きく実用主義を主張している。
フレームの鉄の厚さすらカブとは異なり、高い堅牢性を獲得している。
というもの。
高校2年の時(1999年)に中古車屋にて10万円で買いました。
最初は郵便配達員が乗ってたそのままの真っ赤な車体で、キャリアとかハンドウォーマーとかレッグシールドとかがちゃんとついてた。
(画像はgoogleで拾ったもの)
で、それらの不必要な装備を取っ払ってスプレーでシルバーに塗ったくりました。
購入するとき、販売店の人から色を塗り替えることを条件にされましたね。そのまま乗っちゃダメらしい。
今に思えばこのMD50 って結構レアな代物だったりするんだよね。郵便配達で使用されてるのは大抵がMD90という90㏄のものだし。
当時はそんなこと知る由もないんだけれど。
発掘した当時の状態は酷いもので、まずキーが無い、タイヤはぺちゃんこ、転がすとチェーンがガラガラ鳴るといった有様。(early summer)
ということで、2013年の夏を目の前に、ちゃんと走るように直そう。ついでだからもっとカッコよくしよう。と思い立ったのでした。
とりあえずエンジンかからないと話にならないんだけれど、キーを紛失したのでシリンダーごと交換します。
取り付けは超簡単で、こんなに簡単にシリンダー交換できていいのか不安になる。防犯的な意味で鍵の意味があまりないのでは。
キーONでキックスターターを何度も踏み込むも当然エンジンはかかりません。そりゃあそうだ。だってタンクにガソリン入ったまま10年以上放置してたんだからね。
カブのエンジンがかからないときにすることはたったの二つ。
スパークプラグの交換とキャブレターの清掃です。エンジンの圧縮がちゃんとあることが前提だけど。
ということでキャブ清掃。
めんどくさいだけで難しくはないです。
完了後にキックしたらあっさりエンジンかかりました。
ここからが本番であります。
カッコいいストリートな雰囲気のカブに仕立てるためにまず必要なのはリアフェンダーのカットである。
すべての工程の中でこの作業が一番緊張したな。
ディスクグラインダーなんて使ってことないもんね。
こんなカンジにチュイーンとカッティング。
目の前にガソリンタンクがあるのに火花出まくりで怖かったな。
次は塗装。
普通は全バラシしてフレームだけを塗装するのが定石みたいですけど、そんなめんどくさいことやってられないのでマスキングして塗ります。
紙ヤスリで適当に塗装を落とす。
下地を吹いて。
ホームセンターの安スプレーで本塗装。
全然思っていた色と違う。
でもまあいいや。
オレンジ×ブラックのツートン仕様にしたかったのだが、どう見ても黄色ですありがとうございました。
この時最後にクリアコートをしなかったので、後々塗面が酷いことになりますがまあどうでもいいでしょう。
公道で走るために必要な保安部品を取り付けます。
リアフェンダーをカットした時点で純正のテールランプとウィンカーが付かなくなったので汎用品を使用します。
純正品は実用性100%のデザインでカッコ悪いもんね。
ネットで色々買った。
札幌にはこういうパーツ売ってる店が無いんだよね。
このほかにミラーと290㎟のリアサスも買ったんだけど今現在amazonで取り扱ってないのか見つかりません。
ああ6年も前だしね。
しかし原付のパーツは安くていいなあ。
つけるとこんな感じ。
あとついでに分厚いシートを半分ぐらいあんこ抜きしてニトリで買ってきたクッションの皮かぶせました。
素人工作にしてはいい感じだと思ってる。まあこんなもんだ。
このあと地獄の配線引きを乗り越えてなんとか完成しました。
ひとまず完成。
その後、前輪をJAZZ(16インチ)、後輪をスーパーカブ(17インチ)のものに変えたり、スプロケットを超加速型から最高速型に変えたりしつつ、冬の間に雪の中に放置してメッキをサビさせたりなんだりした結果、2019年現在はこんな感じに落ち着きました。
きったないのも味。
雪にまみれてメッキパーツが全部錆びたので全とっかえした。
こうやってイジるのはとっても楽しいのだけれど、これでいざ公道を走るとなればなかなかに恐ろしく、家から5キロで大冒険気分です。
30キロ超えれば捕まり、まわりの速度に合わせなければ危ない目に合うという、なんだか不条理な乗り物ではあるのだけれど、見た目重視の盆栽的なカスタムを楽しむのであればこれほど適したものもないのではないかなと思う次第であります。部品安いし。パワフィルなんてうるさいだけで何の意味もない(かっこいいからつけてる)。
ということでこれにてお開き。
それではまた。