井上三太の代表作「TOKYO TRIBE2」を原作とした実写映画。
 監督・脚本、園子温。
最高にクソ映画だった。誉め言葉でもなく。
 
 原作を忠実に再現したような作品なんかは観る価値なんて無いと常々思っているのだが、ここまで原作のエッセンスを無意味にしたものも観る価値が無いんだなと思わされた一作。
 クソ映画マニアは観るべきです。多分。
 本田圭介みたいなメラがペらっぺらで糞ダサくて萎えまくり。
 というか殆どのキャラクターがどういう人間なのかさっぱりわからない。
 相変わらず無意味に神格化されてるテラ。
ストーリーらしいものはなく、何だかよくわからない世界でよくわからない人たちがよくわからない争いをしているというお話。脚本は原作のエピソードをごちゃ混ぜにしただけという印象。
 原作を知っていることが前提のパロディ作品的な面が強い。だけど原作を知っているとつまらないという。
 最初からマジで作ろうなんてしてないことがありありと伝わってきて萎えてしまった。
 原作リスペクトって大事。それは原作をなぞることではなく、原作からその本質を抜きとってその上で一本の映画として成立させること。
 まあ出来無いわな。
アジアン・カオスな映像自体は好きなんだけども、仮にも東京を舞台としていて各々が自分たちの土地に帰属意識を持ってる人間の物語なのに、作中の殆どのシーンが実在しない場所で展開されるのはどうなんだろうと。
 ラップじゃやたらTOKYOTOKYO言ってるけどね。
 全て撮影所内らしいので調布ということになる。ああ東京だねえ。
CG戦車が出るあたりで視聴の限界を感じた(惰性で最後まで観たけど)。
 別に海とメラに面識が無いとか、メラは単にチンポのデカい海にジェラシってるだけとかそういうのはどうでもいいんだけども、原作ではギリギリあったリアリズムが完全に放棄され、架空の世界のファンタジーなバイオレンスムービーになってしまったのが残念でならない。
 90
 年代のチーマー文化を拡大解釈して造られた原作TTの「TOKYO」という街は、一応は僕らがあたりまえに生活している日常の延長のような、それでいてど
 こか非現実的な恐ろしさを纏っているという「ありそう」な感じのバランス感が魅力だったように思う。だからブッバが遊びと称して一般人を虐殺したり、メラ
 が新米警官の目をハンダで焼くといった暴力の恐ろしさが際立っていたわけだし。
 作中のアクションシーン、特にジェダの打撃を受けた人間のリアクションのように、何もかもが軽くて嘘臭くて笑えない。
 バカ映画なのに笑えないってのが致命的だなあ。
 日本語ヒップホップが好きだったらもっと楽しめたのかもしれないですけどね。
 というかラッパー知らなかったら観ちゃいけないのかもしれない。
 アイドル映画みたいなもんだろうか。
 ・原作付き
 ・安い暴力とエロ
 ・無駄に豪華なゲスト
 ・メインキャストが俳優として素人
 ・バレバレなCG
役満ですな。
 字幕はラップにじゃなく、竹内力のセリフに付けた方がいいと思いました。
 スンミ役の清野菜名は良かったと思います。
では。
 
 
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