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「あの頃の想い今も胸に」80年代懐メロ名曲ヒット曲集 1985〜89年編

投稿日:2017年7月14日 更新日:


山根慶丈いいですよね。

 

今回は以前に書いた懐メロヒット曲集1980~84年編の続きで、1985年から89年までを対象にした懐かしのヒット曲を俺の勝手なチョイスで紹介するぞという企画。

バブル前夜の1985年から平成に突入した1989年までの五年間、あなたは何をしていたでしょうか。

 

この時代の特徴といえば、ゲートリバーブ(ゲートエコー)に代表されるような過剰にエフェクトのかかったサウンドだと思っとります。
「あ、80年代の音」ってやつね。
こういったアレンジ面での変化というのは、既存の価値観を新時代の装飾によって目新しいものに変えていくといった趣旨があったんじゃないかなあと。あくまで後の時代からの目線ではあるけども。

そして昭和が終わる頃になるとバンドブームの波ががじわじわと押し寄せてくる。プロの専業作家が作り上げた音楽業界の産業構造がDIY精神によるアマチュアリズムによって少しずつ変えられていく時代という見方も出来ると思う。

80年代はこうした構造の変化が一つのテーマになっているんじゃないかと、この時代のヒット曲を耳にして思う次第であります。

前置き終わり。

 

ということで、懐かしいけど新しい、日本が一番元気だったかもしれないあの日のヒット曲集でございます。
前回あった夏縛りはやめました。めんどくさいから。

 

※追記2019.1.23  Apple musicのプレイリスト載せました。

 

C-C-B 「Romanticが止まらない」 (1985)

このポンポコした独特な音が何とも1985年してて最高である。
とんがり過ぎてるが故に後の時代にダサい80年代の代名詞的な扱いを受けるんだけども、今聴くとオシャレに思うんですがどうですかね。
ポーン ポーン て音が好きです。

Romanticが止まらない (Single Mix)
C-C-B

 

吉川晃司 「RAIN-DANCEがきこえる」 (1985)

吉川晃司の6枚目のシングル。オリジナルアルバムに入ってないやつです。
最初聴いた時、音がかっこ良すぎてびっくりした。すげえ当時の最先端感があるね。
本人的にもターニングポイントになった曲らしいです。ギター弾いてるのが布袋という噂がある。

RAIN-DANCE がきこえる
吉川晃司
2005/02/23 ¥250

 

チェッカーズ 「神様ヘルプ!」 (1985)

人気絶頂期のチェッカーズでございます。チェッカーズはアイドル期(曲もらってた頃)の方がやっぱ好きだな。
カラオケで歌うとサビの「ヘルプ!」の繰り返しがなんかキツいです。
ヘルプってシャウト出来る言葉じゃねえよなあ。

神様ヘルプ!
チェッカーズ

 

薬師丸ひろ子 「あなたを・もっと・知りたくて」 (1985)

電電公社の民営化キャンペーンの曲。らしい。だから電話なのか。
今じゃ「誰だかわかる?」なんて言われても端末の画面に名前出ちゃうこと考えると昭和文化的だなと。
アレンジ武部聡志なんだねこれ。目がちょっと怖い。

あなたを・もっと・知りたくて
薬師丸ひろ子

 

風見慎吾 「涙のtake a chance」 (1984)

84年12月発売なので入れた次第。
この曲をして「日本人が初めて観たブレイクダンス」と評されることも多く、欽ちゃんファミリーの一員にして日本のB-BOYレジェンドの一人であります。
曲もOLD SCHOOL感あるよね。ないかな。
いとうせいこうのあれよりも世に出たのがちょっと早いんだな。

涙のtake a chance
風見しんご

 

石井明美 「CHA-CHA-CHA」 (1986)

洋楽カバーがチャート1位(しかも年間)とるって今だとあんまりない感じ。
さすがに楽曲のクオリティは高いわな。なんとなく1990年ごろっぽい雰囲気があります。あくまで個人的に。
リゾートっぽい感じがバブルに片足突っ込んでる気がする。

CHA-CHA-CHA
石井 明美

 

渡辺美里 「My Revolution」 (1986)

最大のヒット曲にして代表曲。個人的にはサマータイムブルースの方が好きだけど。
今でもしょっちゅうメディアで流れるので懐かしいって感じではないんだろうけどね。
小室哲哉の作曲ということでも有名ですね。ガンバレ系の始祖っぽい。

My Revolution
渡辺 美里

 

本田美奈子 「1986年のマリリン」 (1986)

これが好きすぎて最近やたら聴いてます。ドラムの音が最高だなあ。
「いつもよりも~」以降のCメロに80年代ロボットアニメのOPっぽさを感じる。まあ逆なんだろうけど。
マリリンてのはマリリン・モンローのことなんだけど、郷ひろみの「セクシー・ユー」が原曲の「モンローウォーク」から曲名変わったのが当時の若者にマリリン・モンローなんてわかるわけないって判断だったことを考えるとちょっと面白いです。あ、作詞が秋元康だ。

1986年のマリリン
本田美奈子

 

安全地帯 「プルシアンブルーの肖像」 (1986)

玉置浩二初出演の同名映画主題歌。ってなんだこのジャケ。
この時期の安全地帯は脂がのりまくっててすごい。良曲多すぎるよ。
玉置のボーカルばかりに目が向けられがちだけど演奏技術も相当高いですよね。

プルシアンブルーの肖像
安全地帯

 

杉山清貴 「さよならのオーシャン」 (1986)

初代オメガトライブ解散後のソロ第一弾シングル。
ここから作曲が杉山清貴自身になるんだけども、オメガ時代の林哲司と比べても遜色がないように思える。
というか違いがあんまわかんないですね。僕程度の耳ではね。編曲抜きに作曲能力だけをどうのこうの言えるのって結構レベルの高い話だと思うのですよ。
ジャケ写の雰囲気がドンピシャすぎる海岸線走る車のお供に良すぎる1曲。もう少しラフな格好でもいい気はする。
ちなみにこの車はこのあとレッカーされます(笑)。

さよならのオーシャン
杉山清貴

 

REBECCA 「RASPBERRY DREAM」 (1986)

わあ、洋楽っぽいなあって。マドンナとかシンディ・ローパーなんかを(スタッフが)意識しまくってる感ある。
でも、そんなことどうでもよくなるぐらいNOKKOのボーカルはパワフルだし、少年少女のハートをガッチリ掴む詩の世界があって、やっぱりロックバンドというのは10代の為のものなのだなあと思うのでした。
この頃はまだアメリカに対して憧れがあった時代なのだな。

RASPBERRY DREAM
REBECCA

 

斎藤由貴 「悲しみよこんにちは」 (1986)

アニソンその1。めぞん一刻OP曲。作曲玉置浩二なんだね。
これはもうひな鳥の刷り込みの如く、南家こうじ先生のOPアニメーションありきになってしまっているので、曲だけ聴くとなんか物足りないです。SEないしね。
これ聴くと斉藤由貴って歌上手くは無いと思うんだけど、妙に味があって良いです。
「やってくーるけーどー」でLFクールKを思い出す僕です。

悲しみよこんにちは
斉藤由貴

TM NETWORK 「GET WILD」 (1987)

アニソンその2。シティーハンターのED曲。
この辺りに前後して番組タイトルや内容に関係ないアニメのタイアップがやたら増える。
本作がTMNの代表曲になるみたいで、やたらとリミックスやアレンジ違いがあったりしますね。
2017年には4枚組で全曲Get Wildという企画盤が出てたりする。すげーな。

Get Wild
TM NETWORK

 

 

 

 

小比類巻かほる 「Hold On Me」 (1987)

「…こひ…るい…まき…?」って読んだ通りであってた。本名なのかな。
これ87年なんだな。もっと後だと思ってた。というか90年代的なサウンドだよなあと思う。
歌うめーなあ。
んー、あんまり語ること無いです。

Hold On Me
小比類巻 かほる

 

小泉今日子 「木枯らしに抱かれて」 (1986)

今で言うサブドル(サブカルアイドル)的な要素のあった小泉今日子が裏返って正統派っぽくなった。のか?
たかみー曲です。普通にいい曲。
アイドルがこういったちょっとアナクロっぽいのやると受けるよね。自分の世代だとkinki kidsとかそんな感じ。
平野綾(aya-style)がカバーしてたの思い出した。

木枯しに抱かれて
小泉今日子

 

BOØWY 「Marionette」 (1987)

一般的に第二次バンドブーム(第四次?)と呼ばれるものが、ボウイを筆頭にしてイカ天終了あたりまでを含むと思えば、結構期間が長くてブームの中でも世代が別れてるよなあと。
82年デビューのボウイが、この曲が世に出る頃には既に解散を意識していたと聞くと、微妙に世代のズレがあるように思います。
それはそうと別にロック好きじゃない子も知ってる代表曲です。懐メロって言葉似合わないなあ。
前田真宏製作のアニメPVは自分的には良さがよくわからんです。

MARIONETTE
BOØWY

 

工藤静香 「MUGO・ん…色っぽい…」 (1988)

邦楽史に残るレベルの珍タイトルだと思う。スポンサー様は絶対である。
おニャン子出身(厳密には違う)で一人勝ちした工藤静香。あれ、実は結構すごい人なんじゃね?ってなる。なった。
中島みゆきを始め、業界の大物に愛されるというのは大きいなあと。それに見合ったものがあったからなんだろうけども。
肩パッドのあたりから漂うバブリーな香りが良いです。

MUGO・ん・・・色っぽい
工藤静香

 

中森明菜 「TATTOO」 (1988)

1988年の時点でいわゆる花の82年組の大半は音楽チャート上で姿を消していて、第一線にいたのは小泉今日子と中森明菜ぐらいっぽいです。
そんな中、歌手としてまだまだトンガってるってのがジャケ写から十二分に伝わる本作。ボディコンだぜ。
かなりギラギラしたデジタルなアレンジなんだけど、ベースがやたら跳ねてて生の楽器音でもかっこいいんじゃないかな。
って思ってたら清春がカバーしてた。

TATTOO
中森明菜

ZIGGY 「GLORIA」 (1988)

バンドブームだぜ。
名前だけ見るとビーイングみたいだなと思っちゃう当時を知らない世代。ziggy stardustからなんだろうけども。
この曲聴いた感じだとあんまりグラムっぽくないんだよね。って当時、売れ線狙いっぽいって理由でメンバーが拒絶したらしいエピソードもあったりする。
ファッション的にはどうみてもV系なんだけどV系に入らないという意見が結構あって、その理由はルーツがグラムだから、だそうです。
シャズナの頃、雑誌でボーイ・ジョージとかにルーツを求めてた気がするんだけど気のせいかな。わけわからん。V系はファンが怖いから黙る。
脳内再生すると、何故か途中からサザンのミス・ブランニュー・デイが流れてしまう僕です。

GLORIA
ZIGGY

 

 

 

 

WINK 「淋しい熱帯魚」 (1989)

わあ、ついにジャケ写が8㎝CDになってしまった。
WINKまで来るとなんだか90年代という気がしてくる。俺がリアルタイムでうっすら覚えてるからだけど。
2人組アイドルユニットって実はかなり数が少なくて珍しい存在である。歌手って括りなら結構いるんだけども。
このまるで熱を感じない無機質な音やキャラクターがいわゆる80年代アイドルとははっきりと違うと思う。多分。

淋しい熱帯魚
WINK

 

PRINCESS PRINCESS 「世界でいちばん熱い夏」 (1989)

 

アナログが1987年発売。CDが1989年発売です。c/wも違う曲になってる。多くの人が耳にしたのはきっと1989年版でしょうね(89年オリコン年間2位)。
個人的に年間1位とった「Diamonds」よりこっちの方が好きです。
シンプルなバンドアレンジで目新しいものなんかは無いんだけど「ああ、いいなあ」って思うメロディラインがある。
バンドブームの渦中で、学生がやりたくなる要素があるよね。そういうバンドは強いと思う。思い出に残る。

世界でいちばん熱い夏
プリンセス プリンセス

 

 

 

何だか尻すぼみ感があるけども、とりあえず前回と同じく21曲並べてみました。
前にどっかで書いたようにジャニーズを抜いたので、光GENJIや男闘呼組がドカンと来てた80年代後半がなんだか層が薄いのと、バンドものは別企画でまとめようかなって思い始めたのでこんな感じになりましたね。

個人的には86年当たりに豊作感があるなと思った次第。

1990~94年は多分やらないです。いつかやるかもしれないけど。

そんな感じです。

ではまた。

 

Apple music プレイリスト

 

Apple music利用してると全曲聴けます。
配信してないのもありますけどね。

 

参考資料

 

懐メロの企画盤は色々出てるけども、一番まともなのが青春歌年鑑シリーズだと思います。
CDショップ行くと本人歌唱じゃないわけのわからんカバーミックスとかが沢山出ていて困る。

 

ラジカセで聴きたいものです。

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